旅のはじまり〜Madrid , Toledo

日本からスペインへ行く時、いつも私はアムステルダム経由の KLMオランダ航空 を利用しています。まず横浜から成田へ行くにも時間がかかりますが、成田エクスプレスにて２時間。飛行機のフライト時刻の最低２時間前にはチェックインと荷物預けを済ませなければなりませんから、ここで４〜５時間経過。出国ゲートを通過し、ようやく搭乗手続きを終え、席についてからのフライト時間は成田〜アムステルダムが10時間半、トランジットで約２時間、そこからマドリッドまでさらに２時間半のフライト、合計で約14、5時間かかります。今では羽田空港からエールフランス航空を利用し、パリ経由で向かうこともできますが、結局、朝起きて、家を出てから現地に到着するまでには丸１日はかかるものです。機内では、スリッパに履き替え、リラックスして、旅先で待ち受ける楽しい出来事を想像し、ゆったりと過ごすのが一番。眼下に広がる神秘的な雲絨毯に目を奪われ、雲の切れ間に見える大地と街の明かりにまだ見知らぬ国に住む人々を想い、神秘的な漆黒の闇に煌めく星々に宇宙を感じていると、いつしか夢の中へ。目を覚ませば、あと数時間で目的地に到着です。

ギター製作家 アルカンヘルさんと早いもので、私が演奏活動をはじめ、スペインを知ってから約16年の月日が経ちます。いつもマドリッドに着いた翌日には、親しい音楽仲間の友人達と集う楽しい食事会が待っています。美味しいスペインワインで乾杯！

お薦めレストランを次ページにてご紹介

さて、12日に到着した皆さんを出迎えて、にぎやかなで楽しい旅が始まりました。ギタリストの手塚健旨さん率いるギターアンサンブル『カンパニージャ』メンバーの皆さんをはじめ、ギタリストの角圭司さんや、『スペインの風景』読者の音楽愛好家の方々、総勢20名。いよいよ各地で一緒にコンサート出演もしながら、各地を巡る旅のはじまりです。



翌13日は、プラド美術館見学や買い物組と分かれ、ショート・トリップ！世界遺産の街「トレド」は、マドリッドのアトーチャ駅から中距離高速鉄道のAVANTに乗車し、たった30分で行くことができるのです。到着後、まずはトレド駅からタクシーに分乗し、一気に高台にある国営ホテルのパラドールへ向かいます。ここのテラスから眺めるトレドの全景は、まさに絶景です。マドリッドでは曇り空で雨がぽつぽつ降り始めて心配したものの、トレドでは気持ちのよい青空が広がり、素晴らしいパノラマ写真も撮ることができました。この絵画のような景色をもっと朝夕の表情も味わうためには、このパラドールに宿泊するのが最高ですが、今回は景色を眺める間、待機してもらっていたタクシーにて、対岸にそびえ立つ旧市街のカテドラル周辺の広場へ楽々移動です。（このような贅沢なタクシーの使い方をしても、３〜４人で割れば往復分含めて１０ユーロもしません。）そこからは、スペイン・カトリック総本山の荘厳なカテドラル内部をじっくり見学したり、中世の雰囲気そのままの細い道が入り組む石畳をぶらりと歩いたり、街角のレストランでランチタイムをとったり、トレド細工のお土産を探したり・・と、このように僅か５時間ほどの滞在とは思えないほど、満喫できたトレド訪問となりました。

この夜は、お薦めパエージャのレストラン「エル・カルデロ」（♪）で、にぎやかな夕食パーティです。白ワインでつくる珍しいサングリアで乾杯！周辺のレストラン街はどこも賑わっています。まだまだマドリッドの夜は終わらないのです。
絶品パエージャ14日のコンサートプログラム
『カンパニージャ』リハーサル中トリオ
いよいよ、14日の日曜日は、由緒あるアテネオ劇場でのコンサートです。日本では味わえないクラシカルなホールの雰囲気のなか、ギターソロ、アンサンブル、ギターデュオ、ピアノソロ、ギター＆ピアノのトリオとバラエティに富んだプログラムで、満場の拍手を受け、大成功に終えました。日本から帰国したばかりのマリア・エステルさんも特別出演。この日の余韻はいつまでも心に残ります。近くのスペインレストランで行った打ち上げパーティは、乾杯の声が鳴りやみません。Sさんの手品まで飛び出す盛り上がりで、楽しい夜は遅くまで続きました。

次のページでは、トレドのアルバムやマドリッドのお薦めレストラン情報などを掲載してます。

この翌朝には、セビーリャへ出発です・・P03_SEVILLA

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