Linares
オリーブ畑が広がる大地
いよいよ旅も終盤に近づき、最後に一大イベントが待っています。アルムニェカルからバスで2時間、ハエン県のリナーレス市に到着です。コルドバ近郊の街、リナーレスは毎年この11月に2週間に渡って「アンドレス・セゴビア国際ギター・フェスティバル」を開催しています。ギターの巨匠、セゴビアの生地であることから、2000年に開館したアンドレス・セゴビア博物館には、貴重な資料やセゴビアのお墓も安置され、世界中から熱心なギターファンが訪れます。
私にとっては開館当時から何度もここで演奏する機会を頂き、CD「天使のミロンガ」の収録にこのホールを特別に使用させて頂いた大切な場所でもあります。偉大なセゴビアの眠るこのホールで演奏するたび、何か特別な贈り物を頂くような気持ちになる、そんな場所です。
ギター製作家 アルカンヘルさんを囲んでー背景にはA.セゴビアの銅像のポスター
セゴビア・フェスティバルの期間中、毎日のように世界中から招聘されたギタリスト達の音楽会がここで催されるのですが、その中のコンサートで今回は、ギターアンサンブル、カルテット、ギター&ピアノと大勢の出演者による一夜を持ちました。地元の音楽ファンの人々で満場となった親密な空間に、何度もブラボーの声も頂くほどに、盛り上がったコンサートとなりました。遅い時間にもかかわらず、終演後はいつものように打ち上げです。ホテルの目の前の「ポン・ドス」という名前のバルに集合し、タパス(おつまみ)と共に乾杯!久しぶりに会うスペイン人の友人知人も加わり、いつまでも話は尽きません。気がつくと、1時。笑いが止まらなくなるほどに、楽しいひとときを過ごしました。
翌日からは、フェスティバルと同時に開催される国際ギターコンクールに出演のメンバーを皆で応援。2日かけて予選、本選と続き、見事優勝を果たしたのは、参加者の中でも一番の美音で奏でた吉川久美子さんでした。私も審査員を務めさせて頂いたのですが、ギターにかける情熱をどの演奏者から感じられ、長時間聴いていたにもかかわらず、全く疲れずに楽しませて頂きました。その後、表彰式と優勝者演奏、フェスティバルを締めくくるトルコのギタリスト、アフメット・カンネジさん
のコンサートが行われ、大盛況のうちに幕を閉じました。
この翌日には、マドリッドの飛行場から日本へ帰国する方々と別れ、
名残惜しくも、『スペインの風景』ツアーはここで無事に終了です。
楽しい旅をご一緒くださった仲間の皆さまに心よりお礼申し上げます。
また、いつの日かご一緒できることを願いつつ。。
リナーレスの最終日、私のカメラが壊れて映らなくなってしまうハプニングがあったのですが、
幸いにも、イタリアへ行ってから2日目ベネチアで復活!この先の旅の風景も続けて掲載して
いますので、どうぞお付き合いください。
スペインに続き、イタリアのベネチアへ!P07_VENEZIA